それに先立ち、統計が苦手な心理系大学院受験生でも独学で読みやすい統計入門書はないかなーと思い、amazonで評価の高い『悩めるみんなの統計学入門』を読んでみました。
悩めるみんなの統計学入門 − 統計学で必ず押さえたい6つのキーワード
posted with amazlet at 12.05.04
中西 達夫
技術評論社
売り上げランキング: 245766
技術評論社
売り上げランキング: 245766
本書は、女子高生の主人公の抱える様々な疑問を元に統計について解説するものです。
「血液型占いはホントにあたってる?」
「彼氏ができるとメールの回数が増える?」
など身近で分かりやすい例を元に展開していて、統計に親しみやすくなっています。
ただし、最近はやりっぽいイラスト(しかも女子高生!)が表紙になっていたり、本文にもイラストがいくつか挿入されています。人によっては買いにくい!と思うかもしれません…。
統計学で必ず押さえたい6つのキーワードとして
・分布
・分散
・相関
・標本
・カイ二乗検定
・t検定
を取り上げやさしく解説しています。
心理系大学院の受験で必要な統計の最低ラインは、上記6つに加え、
・分散分析
・因子分析
・重回帰分析
あたりですので、この本に書いてあることが理解できれば統計の知識の基礎はかなり得られるということになりますね。
ただし、統計本の宿命というべきか、どれだけ分かりやすく書かれた本でも、計算方法の部分はとっつきにくく、また統計用語が頻出(母分散、標本分散、不偏分散などなど)されると一瞬にして読みたくなくなる…と思う人もいるかもしれません。
そういう場合は、とりあえず計算式はスキップして、それぞれの用語が何を表しているのかイメージをつかむだけでも随分その後の勉強が楽になるかな、と思います。